<<一般向け>>No.1:オミクロン対応ワクチンも無効

オミクロン対応の BA4/5ワクチンも無効です

中国の武漢に起源をもつ「コロナ」ウイルス(SARS-CoV-2)を起源ウイルスといいます(厚生労働省でもこのように呼んでいます)。当初から接種に使っている「コロナ」ワクチンは、この起源ウイルスに対する抗体(起源抗体)を作らせるものですので、「起源ワクチン」と呼びます。
「オミクロンワクチンが無効」と結論した主な理由を3つ述べます。

  1. 起源ワクチンがオミクロン変異ウイルスに無効、と判断できる論文があります。
  2. 「重症例に効く」と専門家がいうのは、健康な人に接種した時に生じる影響を無視しているためです。これを「健康者接種バイアス」と言います。ワクチンの効果と安全性における評価に大きく関係していて、とても重要な要因です。
  3. どの場合でも最も多くできるのは起源抗体です。起源ワクチンを打った人にオミクロン対応ワクチンを打っても、起源抗体が多くできるのです。これは起源ワクチンがオミクロン抗体をできにくくしているためです。つまり、オミクロン株ウイルスに感染しやすくなります。この現象は、国の会議でも話題になった「初抗原原罪原理」という理論です。

薬のチェック104号総説では、これら3点についてデータを示して解説しました。
「コロナ」ワクチンを接種していても、オミクロン株ウイルスによる世界的な第6波、第7波の流行にはほとんど無効であった現象は、「健康者接種バイアス」と「初抗原原罪原理」で説明ができます。

BA4/5対応ワクチンも無効の証拠が現れる

薬のチェック104号を校了した時点では、BA4/5二価ワクチン(BA5ワクチン)に関するデータは不十分でした。その後、2022年10月24日に、明瞭に無効を示すデータが公開されました(BioRxiv)。そのデータも併せて「もっと知りたい」に載せています。

その論文では、ワクチンの効果があるかどうかを、どのようにして調べたのですか?

主に、起源ワクチンを3回目まで接種した人に対して、4回目のワクチンとして
●起源ワクチンを追加した人(平均55.3歳)と
◆BA5ワクチンを追加した人(平均36.4歳)とで比較しました。
何を比較したかというと、BA5に対する中和抗体価です。その結果を図に示します。

ちょっと待って。中和抗体価って、何ですか?

ウイルスに感染したり、ワクチンを打つとできる抗体のうち、
ウイルスの働きをなくする(中和する)ように働く抗体を「中和抗体」といいます。
図:4回目として起源ワクチンと、BA5ワクチンによる抗体上昇の比較
原著[2]のFigure 1Bより翻訳、一部抽出。起源ワクチン3回接種後、起源ワクチン追加(起源4回)と、BA4/5ワクチン追加で、BA4/5抗体の上昇は全く差がなかった。起源抗体は、起源ワクチンのみがやや多かったが、統計学的な差は有意でなかった。BA5ワクチンを追加しても、BA4/5抗体の上昇は、起源抗体上昇の5分の1に過ぎなかった。

Q:結果はどうだったのですか?
A:起源ワクチンを追加した人BA5ワクチンを追加した人で、BA4/5抗体の上昇は全く差がありませんでした。
BA5ワクチンを接種した場合のBA4/5抗体の上昇は、起源抗体の上昇の5分の1に過ぎません。そして、起源抗体の上昇は、起源ワクチンを追加した人のほうがやや多かったけれども、統計学的な差は有意ではありませんでした。

Q:2つのグループは年齢差があります。その影響はないのでしょうか?
A:確かに、年齢差がありますね。しっかりとした抗体ができるのはどちらと思いますか?

若い人のほうが基礎体力があるでしょうから抗体もできやすいと思います。

その通り。BA5ワクチンでBA4/5抗体価が高くなることを期待できるはずですが、差がなかった。
だから、年齢を同じにしても差がないことには変わりないはずです。

副反応や重い害はどうなのでしょうか?

COVID-19(いわゆる新型コロナ感染症)の発病を減らせないうえに、害は、起源ワクチンと変わらないはずですから、「得られる利益がないのに、害だけがある」のです。

Q:つい最近のニュース(2022年11月5日)で、ワクチンを接種して約1時間半後に
急死した42歳の女性のことを知りました。この場合もワクチンの害といえるのでしょうか?
A:厚生労働省が発表した資料に詳しく症状が報告されています。
その経過を見ると、劇症型のアナフィラキシーでしょうね。
この問題は、番外編No.2と薬のチェック105号(2023年1月発行)で取り上げます。
COVID-19の発症を防止する利益がないのに、害だけは減りません。
ワクチン接種はやめるようにしないといけないです。