
114号 一般向け番外編
抗生物質について、詳しく知ろう!!


ふたりとも、
抗生物質
と聞いたらどんなイメージをするかな??


風邪ひいたときに病院に行ったらもらった気がする!!

怪我をしたときに
もらった塗り薬がそうだったような・・・
う~ん・・・
実は、そのみんなの持っているイメージ自体が
困った問題そのものなんだよ。



どういうことですか??
みんなが抗生物質をお手軽に使いすぎてしまった結果
世界中で抗生物質が効かない耐性菌というものが蔓延して、ここぞというときに抗生物質が効かない!!という問題が発生しているんだよ。



え~~~!
それは大変だ!!
かなり深刻な問題なんだよ。
だから、今日は抗生物質への理解を深めましょう!



はーい!
◎抗生物質は、何に効いて、どんな時に使うの??
私たちは、細菌やウイルスなどの微生物と共存して暮らしています。
ときとして、細菌が原因となって、感染症を起こして病気になります。
たとえば、膿が溜まった扁桃炎や、肺炎、膀胱炎、腎盂炎などがあります。
菌の毒性が強い場合には、菌が血中に入って全身に回り敗血症・菌血症を起こして死亡することもあります。
このように細菌によって引き起こされた病気に対して、抗生物質が必要になります。
適切に使えば、重症化を防いで、治すことができ、多くの場合死亡を免れることができます。
◎耐性菌とは??
抗生物質を使いすぎた結果、常在菌が駆逐されて、抗生物質に抵抗性のある耐性菌が出現しました。
抗生物質に対する耐性菌は、世界的な問題です。
日本においても、抗生物質の過剰摂取は重大な課題となっています。
WHO では、さらに世界的な規模で、抗生物質に対する耐性菌を減らすために、2017 年に抗生物質を
Access 利用群・Watch 監視群・Reserve 留保群の3群(略して、AWaRe)に分けて、その使用の原則的
指針を発表し、2年毎に更新しています。
※詳しくは本誌で解説
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細菌に・・・
ってことは、ウイルスには効かないのか!!!!
いいところに気が付いたね!
そうです。これは大事なポイントの一つで、
抗生物質は細菌に対して効果はありますが、
ウイルスには効果はありません。


とりあえず、
抗生物質を飲めばなんでも治ると思っていたなぁ。。。
そう思う人がでてくるくらいに、病院で抗生物質を処方しすぎているのも問題なんだよ。
軽い風邪くらいなら、しっかり休養をとることで治る場合も多いのに。


だけど、病院に行ったのに漠然と休養をとれ、って言われて何も処方されないと不安になっちゃうなぁ。
その風邪が、軽いか重いかの判断・・・
つまり抗生物質が必要か不要かの判断
ってできないんですか?
「グラム染色」と言う方法を用いれば、判断できます。

◎グラム染色
「グラム染色」とは、細菌に色をつけて顕微鏡で見ることができるようにする方法です。
これによって、抗生物質が必要かどうかの判断が可能になります。
「グラム染色」を実施すると、実施前に比べて抗生物質を処方する人がなんと6分の1に減り、
薬剤費では8分の1に減らすことができたという報告もあります。


参考ページはこちらから
つまり、本当に必要な時にだけ使うことによって、
耐性菌も減るし、お金の節約にもなるのです!


6分の1・・・って、ある意味すごいな。
だいたいの時が必要ない…ってことだよね??

確かに・・・
私たちは、過剰に抗生物質を使いすぎているのが
よくわかるね。
本当に必要なとき以外で、体の調子が悪いときは、
栄養不良や、睡眠不足、過労などで免疫力が低下してしまっているから、日頃の生活を見直すことが一番大切です。


しっかり食べて、しっかり眠るのが一番の「薬」ってことか!!よし!今日は、9時に寝るぞ!!

今日は、9時から、地上波初放送の映画があるけどね・・・(ぼそ

ふぁ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?


